泉区から見る結構ディープな「仙台あるある」

 みなさんこんにちは、三度の飯より緑化仙台フェア、Lac-Qです。

 どんな地域にもありますよね。「あるある」ネタ。我が故郷宮城県仙台市にもあるわけですが、「投げる」「いずい」「(同意の)だから」などの方言ネタから、土地、企業と定番が紹介されることが多いです。しかし、今回はそんな既出の「仙台あるある」とは距離を置く、ディープで根暗な「仙台あるある」をご紹介したいと思います。しかも、本来の「仙台」とは歴史的に異なった文脈を持つ「泉区」という立場から、隣接する「富谷」「大和」も含めて、色々書きます。

 進学・就職を機に仙台市泉区にお越しくださった方や、富谷市・大和町から仙台の高校に通うという方に是非、読んでいただきたい地に足ついた「仙台あるある」をどうぞ。とてもゆるい記事、半分ジョークの記事です笑。

目次
・あるある①ぜーんぶ七北田にしがち
・あるある②仙台市に住んでいるのに「仙台に行く」と言いがち
・あるある③青葉区 > 泉区 > 富谷 >大和 というネタをしがち
・まとめ

あるある①ぜーんぶ七北田にしがち

 さてクイズです。「七北田」これはなんと読むでしょうか。

①ななきただ

②ななきた

③しちきただ

④しちほくた

・・・正解は②の「ななきた」です。いや、どうして・・・「田」はどこいった・・・。

泉区民は郵便ポストが赤いことになんの疑問も持たないのと同じレベルで七北田」を「ななきた」と読みます。恥をかかないように覚えましょう。ちなみにどうして「ななきた」なのか、理由はよくわかっていない。

参考:https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000290621
(レファレンス事例詳細:国立国会図書館)

 本当の問題はここからです。というのも、泉区にある「七北田」という地名、指す範囲がとても広いのです。もともと「七北田」というのは宿場町として栄えたエリアの地名で、街道の名前、昔存在していた村の名前でもあります。そのような経緯のため、江戸時代の基準でいうと、仙台市地下鉄「黒松駅」より北はだいたい「七北田」と言っても差し支えない(のは、流石に大味すぎるが)。詳しくは仙台市のページ(いずみ史跡今昔物語―第10回 七北田めぐり 七北田街道を歩く)で確認してね。

もちろん、現在も住所に名前を残しているのですが、それがまたややこしい。なぜなら、旧来の七北田エリアに団地や新しいまちの名前ができると、その新しい地域の名前は変わってしまいます。その結果、開発から漏れ出た部分が「七北田」の名前を残しているのです。だからGoogleマップで「七北田」を検索するとわかりますが、飛び地だらけの変な形になっています。よほど地名に関心がない場合は、説明できる人は少ないと思います。

20年以上住んできての使い分けの印象ですが、「七北田」とは言わず、泉中央駅周辺の七北田公園とかのことはそのまま「泉中央」、仙台商業高校(住所は七北田)がある方は「野村の方」、イオンがあるほうを「大沢」、七北田街道がある本来の「七北田」を「七北田街道の方」「七北田小学校の方」「バイパスのほう」などと言っています。

あるある②仙台市に住んでいるのに「仙台に行く」と言いがち

 これはあるある③にもつながりますが、泉区民、あるいは反対側の長町の人も「仙台に行く」という表現を使うことがあります。どういうことかというと、この場合の「仙台」というのは「仙台駅周辺」を指しているのです。「街に行く」という表現を使う人もいます。つまり、「泉」は「郊外」で「仙台」は「街(中心地)」というニュアンスなのです。

 泉区は仙台市と合併するまでは「泉市」という別の自治体でした。かなり大きな市(ざっくりイメージとしては今の名取市に近い)だったのですが、仙台市の「政令指定都市」という偉大な夢の犠s・・・、失礼、夢の実現のために合併してしまいます。今でも泉区には仙台市とは別に「区の木・花・鳥」が制定されているなど、その名残があります。

 だから「仙台に行く」というのは、「泉市」であったことの微かな水脈、儚い歴史の残り香であり、「いつまで経っても仙台にはなりきれない田舎感」の現れなのです。馬鹿にしないでくれ。

あるある③青葉区 > 泉区 > 富谷 >大和 というネタをしがち

 泉市の経緯も含め、何かと仙台と区別されがちな「泉区」ですが、その北には富谷市がいます。富谷市は、仙台市に魂を売っt・・・失礼、合併した泉市と異なり、合併を経ずに、村→町→市 にまで移行した誇り高き者です。そのため、合併に合併を重ねる仙台市やそれに飲まれた泉区にとっては直視できない、厄介な存在です(プライド的に)。そのため、高校進学などで色々な地域が混ざり合う空間になると実感しますが、仙台市民は富谷市をとことんイジります。よくあるのは以下のようなパターンです。

「あれ、富谷町だっけ?富谷村だっけ?」

「急いで市になったから、看板を上から貼っているだけ」←道路標識において富谷町の「町」の部分を「市」に貼り替えているという意味

「所詮、仙台のベッドタウン」

「不便」←シンプルに馬鹿にするな!!

富谷市のあなたはこんなことを言われて、凹むかもしれませんが、心配は無用です。プライドを捨てた悲しきモンスターの戯言なのです。是非、誇りを大事にしてください。

ただ、そもそも「青葉区民」は「泉区民」のこともイジります。だって「仙台」じゃないから。あと、「太白区民」は「泉中央」より「長町」が勝っていると思っています。とりあえず、泉ヶ岳の標高で文字通りマウントをとっていきましょう。あとなんだ、ユアスタとか?(ベガルタとマイナビに頑張ってもらわないと・・・)

 さらにここに絡んでくるのが、富谷市を北にぐるっと囲むように位置する、「黒川郡大和町」です。こちらは正真正銘の「町」ということで仙台市民からの目は完全に「田舎者」を見る目です。おまけにちょっと前まで「黒川郡仲間」であった「富谷市」からも馬鹿にされる始末。どうしましょう。

ご安心ください。大和町にはとにかく田んぼが多いのです。統計的に正しいデータとしてはこちら(農林水産省作物統計)をご覧いただきたいのですが、耕地率(総面積に対する耕地面積の割合)は、仙台市より高く、田んぼの面積は県内で仙台市に次ぐ面積なのです。実際、国道4号線を北に向かうと、大和町に入ったあたりから明らかに景色が変わります。自然豊かと言うか、田んぼが多いと言うか・・・。とにかく!大和町の皆さんは、「誰のおかげで米が食えると思っているんだ!」この武器で反撃しましょう。

さらに奥に大衡村がありますが、流石に大衡村までイジり始めるとジョークでは済まない感じになるので、あまり高校でもネタになりません。というか、会うこと自体がレアになってくるような・・・(ごめんなさい)。もし、仙台市民が何かちゃちゃを入れてきたら、「トヨタ自動車東日本・宮城大衡工場」(統計で見ても生産額とか割合が異常)、これで黙らせましょう。

まとめ

・とりあえず「七北田」は「ななきた」

・「仙台に行く」と言ったらそれは仙台駅周辺のこと

・富谷市民、誇り高くあれ!仙台市民黙ってろ!

・あと太白区民以南も黙ってろ!アリオとセルバと富ジャスとコストコが正義!!

ハイ、以上です。すみませんでした。最後にしっかり明記しておきますが、どこの地域にもメリット・デメリットありますよ!あくまでも話のネタとしてお楽しみください。

去年、いろんな街を旅行しましたが、結局「仙台」がいいなぁと思う次第です。恩返しをするために頑張ります。

あと私は決して「泉市復活を目論むレジスタンス」ではありませんので、通報はご容赦願います。(Lac-Q)

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