この間のスピッツBEST10では物足りない人のためのオレのBEST10

 みなさん、こんにちは、3度の飯より昨日より明日より今の君が恋しいLac-Qです。さて本日はスピッツの最新シングル「大好物」が発売されましたね。しかーし、昨今スピッツが注目される中の大きな問題がまたも発生してしまいました。それは、

「ランキング無難すぎて退屈問題」

です!! この間の関ジャムのゴールデンスペシャル(10月23日放送)では、スピッツが取り上げられて、プロが選ぶBest10がランキング形式で発表されました。わかってます、どうせ、ロビンソンが1位なんでしょ?、チェリーが入って、空も飛べるはずも入って、楓も外せないよね・・・・・・ってちがーう!!!!オレが見たいのはこんなランキングじゃない!

 いやいいんです。30年もやって売れていればシングルの枚数も相当なもの、10曲中全てがシングルでもなんらおかしな話ではないのです。でも!!!見たいランキングがテレビで見れないなら俺が作ってやる!!ということでテレビの無難なランキングでは満足できないスピッツリスナーのために私の・・・間違った、『オレの』BEST10を発表したいと思います。

第10位 謝々!(フェイクファー収録)

 「謝々!」は非常に明るい雰囲気の曲で、「どうにかやっていける」「やり直しても良い」など前向きな内容が続きます。この時期のスピッツの中でも際立ってホーンセクションが目立つ曲になっています。ゴスペル風のコーラスも入り、ポップなスピッツが全開という感じです。このホーンセクション等が近年のライブではどうなるのか気になるところですが、ライブでの演奏率は高くないです。でもこの曲一応「冷たい頬」と両A面のシングル曲なんですよね。不思議なことにこの曲を聞いていると泣いてしまいそうになります。ここで歌詞に注目してみましょう。なんといってもこの高らかなサビ

いつでも優しい君に謝々!!

「謝々」とはもちろん中国語で「ありがとう」という意味ですが日常的に使うことはあまりありません。草野さんは何かの「見っけ」関連インタビューで「『ありがとう』と素直に伝えるのは恥ずかしい」なんて言ってました。これは「ありがとさん」という曲の話で出てきたものですが、おそらくこの「謝々!」で歌われている主人公も同じ気持ちなのではないでしょうか。

大空に溶けそうになり ほら全て切り離される 鳥よりも自由にかなりありのまま 君を見ている

なんだか幸せオーラが出てますね。ここらへんの歌詞は「空も飛べるはず」のような高揚感に近いものを感じます。歌詞の真意を解説するのは他の素晴らしいサイトにお任せするとして、とっても楽しい曲です。中学生の時はこの曲が今よりもっと好きでした。感謝したい友達がいたときはよくこの曲を思い出していました。

第9位 ヒバリのこころ(スピッツ収録)

 スピッツファンであればもはや説明不要、サイクルヒット勢なら1曲目でおなじみ、スピッツのデビューシングル「ヒバリのこころ」です。この曲が関ジャムのランキングに入っていないのは納得がいかない!と思うぐらいの名曲です。まぁいつまでもデビュー曲が1位になるよりはマシかもしれませんが。この曲ができたのはデビューのさらに前で2021年9月に出たスペシャルアルバム「花鳥風月+」にインディーズ版が収録されました。勝手な意見ですが、どの時代のスピッツにも合うスピッツを代表する曲です。なぜかといえば今も遜色なくライブで歌われているからです。声質・演奏は時代によって多少の違いがあるのですが、それが逆にその時のスピッツと親和性が高くなり、いつ聞いても新鮮です。セールス的にめちゃめちゃに有名な曲ではないので、ここまでライブでやるというのは本人たちにとっても思入れがあることは間違いなさそうです。まずイントロのギターがかっこいいというのがオレの印象です。サビの最後の部分

涙がこぼれそうさ ヒバリのこころ

の「こーぼーれそうさー」はもうなんというか草野さんの歌い方(特に近年)が甘い感じに綺麗で好きです。コードが3つ使われているタイトル回収部分も落ち着くかっこよさを醸し出しています。先述の1番サビのあとの「ウォオホーーーーー」もいいですよね。歌詞に関してオレはなんとなく遠距離恋愛を乗り越える曲かなぁとか思ってますがよくわからんです。好きな部分としては

僕が僕でいられないような気がしてたのに

ですかね。「気がしてたのに」ってことはそうではなかった、僕でいることができたってことですよね?なんか安心します。

第8位 俺のすべて(花鳥風月+収録)

 この曲はライブ定番曲として知られる熱ーい曲です。「僕」という主語が多い(イメージの)スピッツですが、この曲は「俺」です。かっこいい!ライブでは草野さんがタンバリンを持ってステージ上を花道まで練り歩きます。かっこいい!!サビのベースラインの上がり具合が絶妙です。かっこいい!!!アウトロの三輪さんのギターソロが痺れます。かっこいい!!!!そんなかっこいい尽くしの曲です。でも意外とCD音源で聴くとすごい高揚感のあるロックというより、他のスピッツと同じ感じで、最初はそこまで好きではありませんでした。が、ライブ映像を見てからは口ずさむようになりました。あの関ジャムのランキングで堂々の第一位、そしてこれからもセールス記録を保持し続けるであろう「ロビンソン」のカップリングです。でも「俺のすべて」の方が好きという人も多いはず。実際「俺のすべて」がA面になる可能性もあったとか・・・。アルバムでは「花鳥風月+」に収録されています。歌詞もいろいろ印象的です。

燃えるようなアバンチュール うすい胸を焦がす これが俺のすべて

・・・だってさ。

残りもの さぐる これが俺のすべて

・・・だってさ。

俺の前世は 多分サギ師かまじない師

何も知らないお前と ふれてるだけのキスをする

そうです。スピッツとしては積極的な歌詞です。とにかくかっこいいんですよね。歌い方も。「俺の前世は〜」が私のお気に入りです。

第7位 不死身のビーナス(空の飛び方収録)

 こちらもかなりロックなナンバーです。アルバム曲ですが、ライブでの演奏頻度は高く中期スピッツの超定番曲だったみたいです。もちろん私は生まれていないので見ていないわけですが、最後の歌詞、「ネズミの街」をそれぞれ地名を埋めて歌うみたいです。「仙台の街」とかそういうことです。この「ロックで地名が入るアルバム曲なんだけどライブ定番」というのは「けもの道」に引き継がれていると考えていいのでしょう。最近はこちらがマスト曲です。

 でも、オレはこっちがすごい好きなんです。イントロのギターが歌うようなメロディーでいつか弾けるようになりたいぐらいかっこいい。ギターは他にもかっこいいポイントがあって、2番Aメロで挿入される「テレテレテレテレ」というやつです。Bメロのギターもよーく耳に残ります。そしてなんと言っても曲のメロディーが良いのです。Aメロの「雨降り」まで低くて「あーさま↑ーでも」で上がるところは伸びやかな印象を受けます。Bメロは前半がある程度動きが落ち着いていて、溜めている感じです。そして「ば↑ーかなしーあわせー」で一気に気持ちは爆発し、サビにつながります。そして心地のいいリズムと歯切れの良い言葉が重なるサビは聞いて清々しい、歌って楽しい。シメの「傷だらけー」もしっかり落とし込んでいてイントロのギターが戻ってきてもう感動します。サビにはコーラスもついていてこちらも盛り上がりを演出しています。歌詞に関してはあまり注目していないのですが、

矢印通りに 本気で抱き合って

はなんか好きです。最初は「筋書き通り」だと思ってました。あとは

あくびが終わる勢いでドアを蹴飛ばす

というのも印象に残っています。「止まる」ならわかるんですが「終わる勢い」とはこれいかに。

 大サビには、先述の「ネズミの街」の部分が挿入されるのですが、オレはこういうしつこいぐらいのサビにこうやって最後高音パートが挿入されるのにやられてしまう。スピッツの曲で言えば「裸のままで」や「不思議」とかです。ライブはライブ独自のアレンジがあると聞いているので、おかしいやと言われてもいいただこの曲を生でちゃんと聞けるまでは死ねないですね。

第6位 恋のうた(名前をつけてやる収録)

 スピッツがパンクバンドから今のスピッツに繋がるきっかけになったと本人たちの口から言われる曲です。確かに「花鳥風月+」でめでたく全曲収録となったインディーズ時代のアルバム「ヒバリのこころ」の中で考えても歌詞の難解さのバランスや曲調など、現在のスピッツに近いように感じます。ゆったりとしたミディアムテンポが心地よい曲です。横浜サンセットでライブ映像を見ましたが、草野さんがギターではなく、シェーカー(要するにマラカスなんだけど形がダンベルみたい)を持って演奏していました。あと、キーも高くなっていました。アーティストが過去の曲を歌声の変化からキーを下げるというパターンは多く見れらると思います。しかし、草野さんはその逆でおそらく地声からミックスボイスの裏に変わる転換音が変わったためにキーを高くすることがあります。ただ調べると「恋のうた」に関しては結構初期の頃からキー上げで歌っていたみたいでした。おっと余談が過ぎました。オレが何を言いたいのかというと、もちろん今のスピッツがさらりと歌うキー上げ「恋のうた」もいいけれど、CD版の「恋のうた」はやっぱりその時のスピッツが出ていて落ち着くなぁという感じです。最初の1音目の低さが暖かいです。若い声もまた良いと思わせてくれる一曲です。曲調がシンプルなのですが、それが逆に何度聞いても飽きない本当に気持ちのいい曲にしていると思っています。気になるのは間奏の猿の鳴き声(ウッウッドコドン)みたいな音ぐらいでしょうか。ギターで弾いても簡単だし、歌っても伸びが気持ちいい。カラオケで歌ってもあまり盛り上がらないのですがね、トホホ。歌詞で注目したいのは

僕がこの世に生まれて来たワケに したいから

好きの究極形態まで行ってしまったような愛情深い歌詞です。この曲は比較的解釈も容易でスッと入って沁みていく曲です。そこまで言えるぐらいの好きな人とはいったい誰なのでしょうか。

第5位 トビウオ(さざなみCD収録)

 名前は魚の名前ですがゴリゴリのロックナンバーです。そもそも「さざなみCD」というアルバムが最初から最後まで聞き応えのある大好きなアルバムなのですが、「P」→「魔法のコトバ」→「トビウオ」という流れが最高に気分を上げてくれます。アルバムの曲調のバランスを「ポップ」「ロック」「バラード」で分類するとこの「トビウオ」は「ロック」の役割として「ポップ」の代表であるシングル曲「群青」「ルキンフォー」「魔法のコトバ」を引き締める効果があります。この曲があるとないとでは、「さざなみCD」の締まりは悪くなっていたでしょう。ここまでアルバムを含めた好きポイントを紹介しましたが、もちろん単体で聞いてもかっこいいです。Bメロの進行から来るサビの激しさはたまりません。まさに「跳ぶ」という感じです。聞いているとギターの音色に元気をもらいます。サビのメロディーですが「波にもーま↑れ」「トビウオーにな↑れ」と二つの小山が続いた後「ギラギラ太陽」で一度落ち着きます。小山二つからの平原ですね。その後「うれしいってもーっ↑と」とサビの大山があります。これがもう一度あった後、シメで「君をーーーーーー↑」で広がって飛んで行きます。(小山小山平原大山下り)×2 →飛翔!この流れは多分私が好きな流れだと思います。「不死身のビーナス」も近い。そうそう三輪さんのギターソロもこれまたかっこいい。

 さて、歌詞ですが、こちらもBメロ→サビの導入部分が1番2番セットで好きです。1番は

説明不可能な バネ力で 波にもまれ トビウオになれ

で、Bメロとサビの頭の歌詞には強い繋がりはありません。つまり「バネ力で。」と読点が付く解釈もありえます。一方2番は

昔から僕らが 持っていたもの 思い出そうぜ トビウオになれ

これは「持っていたものを思い出そうぜ」なので切れません。こういう曲のシーンは切れているのに文章として世界観が繋がっていると歌としての感覚が研ぎ澄まされ曲に引き込まれると思います。しかも1番がそうでないことがコントラストになっていて良いです。似ているのだと、「醒めない」の2番のサビ

切なくて楽しい時をあげたい

とかですね。

 「指の先の平均値」「ホンマモンのエクスタシー」などハッとする独特な言い回しも多いのが飽きずに聞けるところかもしれません。

第4位 8823(ハヤブサ収録)

 ご存知の方も多いとは思いますが、「ハヤブサ」と読みます。アルバム「ハヤブサ」の表題曲です。スピッツの表題曲は名曲揃いとよく言われたりしますが、確かにそう思います。「名前をつけてやる」「ハチミツ」「漣」「醒めない」おまけで「三日月ロック その3」とかは好きです。そしてBEST of 表題曲といえばこの「8823」で間違いない。・・・と言っても過言ではない!!・・・かな?(控えめ) もちろんライブ定番曲で、私もNEW MIKKEで聞きました。演出もよかったなぁ。私の好みの傾向がわかってきたかもしれませんが、この曲もサビ前が溜めて溜めて・・・という感じです。ただ要所で高音が入っています。「入れて↑ー」ですね。この曲はAメロから急転直下でサビに入ります。これがまた急に沸点まで曲があがる良い流れです。サビのメロディーは節の頭が高音というパターンです。何回もすべり台すべるみたいな感じ、わかります? 高校のころ、東京事変やたまが好きな同級生がいて、しつこくスピッツを勧めていました。でもいまいちゆったりしていてはまらないと言われ私は布教を断念していたことがありました。でもある日急にその人が「『8823』めっちゃいいね。永遠に聞いてる」と話してきたのです。それぐらいスピッツの中では他と一線を画す曲なのです(その人はその後、スピッツではなくたまにどんどん傾倒していきましたとさ)。これは説明するより聞いた方が早いです。でもCycle Hitからの人はこの曲に辿り着くのは後半かもしれない。ぐぬぬ、悔しい。

 歌詞に注目すると聞き逃せないのはここの部分という方も多いのではないでしょうか。

君を不幸にできるのは 宇宙でただ一人だけ

幸せにできるということは不幸にもできるということですかね。とても強気な攻撃的な歌詞に感じ取っています。スピッツの歌詞でここまでドキッとした歌詞もありません。あとは大サビの

今は振り向かず8823 クズと呼ばれても笑う

ここもいいですよね。攻撃的な前向きさがあらわれています。振り向かないうえに周りからなんと言われても気にしないわけですから。この歌詞を曲のこの位置で聴くと本当に胸の奥がグッとします。

第3位 グラスホッパー(ハチミツ収録)

 「ハチミツ」の「ロック」成分を担うアルバム曲です。この曲が好き!とかって言ってるアーティストの方は見たこともなく、テレビの特集でもあまり取り上げられない曲なので、もしこの曲を上位に入れる方がいたらオレと気が合うと思います。「ハチミツ」というアルバムはそれ単体でコンピレーションアルバムが作られるぐらい名盤と言われています。全てがシングル曲ですと言われても信じてしまうぐらいどれをつまんでも最高です。そしてそのコンピレーションアルバムの中で「グラスホッパー」はASIAN KUNG-FU GENERATIONがカバーしていました。これもまたかっこいい。だってアジカン好きだし。ただ本人たちは存在を忘れているのか、ネットで調べる限り、アルバムをひっさげたツアー(1996年)のあとは2004年にファンクラブライブで一度やってそれを最後に記録がありません。これは残念でなりません。いつか聞けるといいなぁ。ギターのリフがイントロからAメロにかけて登場していて曲の外殻を作っています。あとはうすーく聞こえるキーボードがかわいらしい要素を足していると感じています。イントロの右から聞こえてくるのとかが好きです。そしてこの曲は突き抜ける爽やかな風のようなサビが楽しい気分にしてくれます。歌詞はアレなのですが・・・。この曲あたりから私がスピッツを聞き始めた中学ぐらいのときに好きなった曲が多くなります。当時の私はiPod nanoで音楽を聞いていたため、アルバムの前後やシングルといった概念がよくわからないまま純粋に音楽を聞いていました。そんな中好きになったこの曲にはファーストインプレッションとしての思い出補正も多分にあると思います。さらに当時私は歌詞に注目するという概念がなく、メロディーのみを聞いていました。だから歌詞の意味は後になって知っているものも多いです。と、いうわけでこの「グラスホッパー」も歌詞は良くわからずその勢いのいいメロディーにハマっていった記憶があります。1時期はこの曲を学校から帰って永遠に聴くぐらいでした。

 だもんで、あまり歌詞は気にしていなかったのですが、なんとなく今になっていいなと思うのは

本当なら死ぬまで恋も知らないで

です。これ概ね今のオレと重なる部分もあって多分死ぬまで・・・とか思って日々を過ごしているので、憧れる歌詞ですかね。サビに関しては歌詞を読むと割と容易にグラスホッパーの意図していることがわかると思います。こっそり二人で裸になって跳ねるみたいです。(どこで?)

第2位 初恋クレイジー(インディゴ地平線収録)

 この曲は私が自分の意思でスピッツをスピッツとして聞いた2番目の曲です。私のスピッツリスナーとしての出発点はここにあると言ってもいい、そんな思入れの深い曲なのです。中学の合唱で「楓」を歌うことになったオレは、当時家の車でたまーに流れているスピッツというバンドの存在を認知しました。スバルのCMでやっていた「渚」一度は聞いたことのある「空も飛べるはず」「チェリー」、そういった曲は誰の曲かもよくわからずに聞いていましたが、少なくとも家にスピッツがあることはなんとなくですが知っていました。だから車に乗っている時に「『楓』ある?」と聞きアルバム「フェイクファー」を流してもらい、「謝々!」などに出会います。それから少ししてなんとなくメロディーが気になって、さぁiPodでスピッツを聞いてみようとなります。そこで母親から勧められたのが、アルバム「インディゴ地平線」でした。ベッドに寝っ転がりイアホンをして聞き始めたことを今でも覚えています。そのアルバムの1曲目が「花泥棒」、まっすぐとした声と高音が綺麗な曲に「スピッツ・・・いいかもな」とまず思いました。そして2曲目が「初恋クレイジー」、この曲に完全に心を掴まれました。「このバンドはなんだ!?」と思ってそこからはもう食い入るように聞きました。

 まずはイントロのピアノ、なんて暖かいのでしょう。そしてドラムの合図とともにスピッツが集まってきました。ゆっくりと、でも暗いわけでない軽やかで暖かみのあるAメロ、そして高音の輝くサビがもう本当にいい曲!!!となるわけです。コーラスによって厚みのあるボーカルですが、「抜けて↑ー」で特に印象的に入るリードギターが曲を煌びやかにかつ引き締めています。ピアノがずっと聞こえているのもこの曲の雰囲気を統一する「暖かみ」「懐かしさ」に貢献していると勝手に思っています。そして間奏はハーモニカのソロパートです。さらにCメロまであって、この曲は豪華ですね。Cメロはなんかふわふわした浮遊感があります。そこから少しサビで足が着く感じでしょうか。またこの曲聞いていると心がスッキリするというか、落ち着くんですよね。疲れている時に聞いたら泣いてしまう曲ですよ、本当。

 歌詞に関してですが、サビの

誰彼 すき間を抜けて おかしな秘密の場所へ 君と行くのさ 迷わずに

これがすごくかわいい。流石に恥ずかしいのでは?となってしまうぐらいにかわいい。こういう世界観に惹かれたんだと思います。初めは真面目に歌詞聞いていないけど。2番の「約束だよね」も語尾がかわいい。続くサビの

言葉にできない気持ち ひたすら伝える力

これは初恋の歌なので、相手を想う気持ちだと思いますが、恋愛じゃなくても誰かと何かを分かち合いたい、という時にこの歌詞に共感できると思っています。言葉にならなくても頑張って言葉にするというか、ひたすら頑張る・鍛える、これからも大事にしていきたいと思います。

第1位 青春生き残りゲーム(色色衣収録)

 さて、オレ的BESTの第1位は「青春生き残りゲーム」です。この曲はスピッツの実験的な1枚「99ep」で音源化され、今はスペシャルアルバム「色色衣」で聴くことができます。どちらも我が家にありますが、違いはイントロのギターの位置ぐらいでしょうか。

 渋いロックナンバーであるこの曲もまた私にとって大事な曲です。まず曲名が「青春生き残りゲーム」です。中学生だった私にとってこの曲は自分のためにある曲だと本気で思っていました。これは自分のテーマソングである、と笑。だから今でも大事な日の直前にはこの曲を聞いて涙して、ギアを入れています。高校受験の前の日も、大学受験の前の日も必ず「ルキンフォー」と「青春生き残りゲーム」を聞きました。ミディアムテンポに分類される思いますが、高揚感と渋さが同居している名曲だと思います。「チェリー」とかとは方向性が違います。まずは歪んだ音のギターイントロから始まり、音が重なり、ピュイーンというシンセが入って曲がスタートします。これがね、気持ちを高めてくれます。Aメロでは低めの草野さんのボーカルとその脇にいるギター、うねるベースが雰囲気を固めています。サビも三つの山が続きます。その繰り返しがギアを入れて、自分のやる気を引き出すのに良いのです。スカッと晴れたようなメロディーラインはどの時間帯にも合う。まさに「勝負曲」です。挿入されるギターソロはスピッツの楽曲の中でもかなり長いです。ここで本当に青春の思いが爆発します。受験前はここでこれまでのことが走馬灯として流れます。

 そしてこの曲は歌詞が素晴らしいです。とにかくオレは自分のための歌だと思っていたので、すべて受験そして学校生活に当てはめて考えていました。

金棒で壊しまくってる

逃げられない受験へのストレスのあらわれだと思っていましたし、

よろこんで命も削る

これは自分の勉強へのスタンスでしたね。たった一度の高校受験、命削って頑張ろう、と。実際はあんまり削っていないのですが(メンタルが弱いので精神はすり減らしていました。ダサい)。なんのために勉強するのか、本当に合格することはできるのか。つらい受験への気持ちはとにかくサビが代弁してくれました。

気のせいでいいよ 今は 生き残れ 星降る夜に 約束通り必ず会おうよ

とにかく今は今を生きることだけを考えよう。目の前の敵(受験)を倒し、終わった先で、友達ともう一度清々しい気持ちで会いたい。とそういう気持ちを良く表してくれていたと思います。ここを聞くと「さぁ頑張ろう」という勇気が湧いてきます。2番も沁みますね。

勝ち目のないバカなゲームと 適当に風に流してた 青春の意味など知らぬ ネズミのように
ただ 生き残れ

特に大学受験は勝ち目のないバカなゲームと言って捨ててもよいものでした(実際負けているし)。そして部活も勉強も冴えてはいませんから「青春」っぽいことも自分ではしていないと思っていました。それでもネズミのように図太く「生き残れ」というのは、私を突き動かす精神そのものを歌ってくれています。そういった所に注目して聞いているともうオレは戦闘準備万端、勝っても負けてもやってやるという気持ちになります。こんな曲、オレにとって他にはありません。

まとめ

 と、いうわけでかなり長くなりましたが、『オレの』BEST10でした。冒頭でも言いましたが、今日は最新曲「大好物」のリリース日です。さっき聞きましたが、サビのキーボードが良いという印象でした。少しスピッツの傾向が「さざなみCD」あたりに近い?とか思っています。みなさんも自分だけのBEST10作ってみてください。できれば教えてください笑。最後にSpotifyのプレイリストも載せておきますので、興味がある方は通して聞いてみてください! 自分としては結構年代から曲調からバランスのとれたランキングになったなぁと振り返って思いました。作為はないのですが全て違うアルバムから選出されましたし。それでは、ここまで読んでくれた君に謝々!!(Lac-Q)

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